Deck
「どのようなデータも、最大限活かせるように」顧客の声を重視し、システム開発に臨む
データサイエンス開発本部 技術推進室(テックリード)
Deck
1992年札幌生まれ・札幌育ち。2015年、アイウェイズ株式会社(現INSIGHT LAB株式会社)に入社。データプレパレーション・データビジュアライゼーション分野の案件に多く携わる。2020年、技術推進室(テックリード)に任命された後は、社内インフラの整備や新技術のナレッジ化にも取り組む。趣味はインディーゲーム巡り。(2022年5月時点)
顧客の要望に適したBIツールを開発しデータ活用を支援
自社で保有する膨大なデータを上手く活用できていない――。近年、そうした課題を抱える企業が増加傾向にある中、データ利活用の基盤となるソフトウェアの構築・運用に携わり、顧客を支援してきた人物がいる。INSIGHT LAB株式会社データサイエンス開発本部技術推進室に所属するDeck(ニックネーム)だ。2015年の入社以降、広告や教育、小売など、業界問わずさまざまな顧客の課題解決に取り組んできたDeck。現在メインで参画している自動車メーカーのプロジェクトでは、顧客が保持する車両データとリコールや不具合に関するデータを照合し、可視化するシステムの開発をしている。
開発工程の中では、顧客企業の担当者と直接コミュニケーションを図る場面も多い。その際にDeckが意識しているのは「顧客側の要望を正確にヒアリングすること」だという。
「お客様の意図と私たちの受け取り方に食い違いが発生すると、場合によってはシステムを作り直すことになり、双方にとって良くありません。そのため、お客様の要望は明確に言語化し、ズレがないか逐一確認を取りながら、要件定義に落とし込むよう努めています。メンバー間で挙がった疑問や議題に関しても、エンジニアである私たちがお客様に直接聞くことができるのはありがたい環境ですね」
システム構築において、Deckが用いている手法は「アジャイル開発」。開発と実装を少しずつ繰り返しながらシステムを完成に近づけていくため、顧客のフィードバックを取り入れたり、機能改善の提案をしたりと、開発途中で起きる仕様変更にも柔軟に対応できる。
「お客様と綿密にコミュニケーションをとることで、より精度の高いシステム構築ができる」とDeckは話す。
データ活用の必要性を目の当たりにしたことが、原点
学生時代、IT企業にてデータを扱うアルバイトに就いたDeck。その企業の取引先として出会ったのが、INSIGHT LABの前身であるアイウェイズ株式会社だ。Deckは、両社が共に立ち上げた、データを可視化するプロジェクトに参加し、初めて「データ活用」のニーズの高さを実感した。「当時のプロジェクトのミッションは、お客様のデータを集約して、見やすい形式にすること。どういうフォーマットにするかを熟考する過程にやりがいを感じたのです。自分のスキルやアイデアが、お客様の役に立てる感覚もありました。同時に、データの可視化を求める企業が多いことを目の当たりにし、将来のキャリアの選択肢にもなったのです」
現在もその感覚に変わりはないと、Deckはいう。顧客から技術的に難しい要望を受けた際でも、その場ですぐに答えを出さず、実現する方法を模索し、可能な限り顧客の理想に近づける。「顧客の要望に応えられる筋道を見つけられたときが、何より嬉しい」と話す。
「筋道を見つけるためには、“発想力”が大事だと考えています。ソフトウェアの中にある機能を組み合わせたり、アレンジしたりすれば、難しい要望も実現できる可能性がある。エンジニアとしてソフトウェアの構造や機能を熟知し、発想の引き出しを多く持つことを心がけています」
トライアンドエラーを繰り返した経験が、成長の源となる
テックリードの役割を担い、後進の育成にも励んでいるDeck。自身の成長について、「さまざまなプロダクト開発や案件に携わってきた経験が、実になっている」と話す。機械的にプロジェクトを進めるのではなく、自分の頭で考え、課題解決の糸口を見つけることが成長に直結すると身をもって実感しているからだ。「エンジニアの仕事には、研修や周りからの説明を受けただけではわからない領域が数多くあります。だから自分でシステムを触ってみる、作ってみることが、成長において最も重要なこと。トライアンドエラーでチャレンジできる環境を整え、エンジニア力の強化を図りたいと思います」
INSIGHT LABのエンジニアが実践的に勉強できる機会を設け、成長を促す仕組みを考えているDeckはそのように語る。
また、INSIGHT LABの顧客においても例外ではない。日本国内の企業は、データに対するリテラシーやデータ管理方法のレベルに差があるのが現状だ。それは取り込み元データが社内外に散在していたり、同じExcelで管理していても人によってデータの項目名が異なっていたりと、さまざまなケースからも見てとれる。
「一口にデータの利活用といっても、データの状態やお客様のリテラシーは企業によって異なります。どのような状況のお客様であっても、今までの実績を踏まえ、高度な課題や要望に最大限応えられることが、当社及び、私の強みでもあります。担当者の方の業務知識を伺い、必要に応じてサポートをしながら、データ利活用の促進に貢献していきたいと思います」
「対応力がINSIGHT LABの強み」と話すDeckにとって、今まで蓄積してきた経験が生きるこの分野で、エンジニアや顧客と共にさらなる成長を目指している。
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インタビュー・執筆:堤真友子/編集:松田然